捻挫を軽くみない2

前回の捻挫を軽くみないのつづきです。

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ともあれ野球、サッカー、バスケットボール、バレーボール、陸上競技と多くの選手が足関節捻挫で来院します。
前回のブログのように骨折が疑われる場合は整形外科での受診(レントゲン)を勧めることもあります。それ以外では重傷度によって超音波治療や中周波治療、鍼灸治療などで炎症からの早期脱却を狙います。

その後可動域回復:(痛みや固定期間により関節が硬くなっています)
   ↓
足関節周りの筋力訓練:(痛みや固定期間により筋力発揮が落ちてます)
   ↓
スクワット等:(股関節、膝関節、足関節、足趾関節)全体の動きトレーニング
   ↓
ウォーキング
   ↓
ジョギング

と段階的に進めて、各競技別のトレーニングや動きを取り入れます。
やっとこの後に試合形式や各シュチュエーション負荷をいれてのトレーニングとなります。

再発防止という理由もありますが、中程度の靭帯損傷の場合、初期の必要な固定ができていないと靭帯が伸びている状態で修復されます。(靭帯は伸びないが、言葉としてはわかりやすいでしょう)

靭帯は骨と骨を固定しているので靭帯が伸びる(長くなる)と骨と骨の間が広がりさらに不安定となります。列車と列車の連結部位が遠くなるのと同じです。そうなると不安定感が増しますから、当然よい動き、プレイはできなくなります。

「痛みはないけれども何かしっくりこない」という感想を述べる選手が多いのはこのことが一つの要因となっています。
言わずもがな「何かしっくりこない」というのは大きなパフォーマンスダウンです。
下手をすると勝ち負けに関わってきます。

スポーツ競技をやっている限り「勝つ」というのは大きな糧ですよね。もちろん他にも大事なことはありますが。

だから、足関節の捻挫を軽くみないでほしいのです。